今週気になったIT関連のニュース

2021年8月30日～2021年9月5日に読んだ中で気になったニュースとメモ書きです。
気になったニュースをまとめている目的はこちら

目次

• Appleは自社端末で児童性的虐待データをScanする機能の提供を延期した
• プロキシウェアプラットフォームを悪用した犯罪・事件事例
• 最後に

Appleは自社端末で児童性的虐待データをScanする機能の提供を延期した

What

• プライバシーを懸念する声を受けて、iPhoneで児童の性的虐待のデータをScanする機能のリリースが延期となった。
• この機能では、iCloud Photoライブラリにアップロードする直前の画像のScanや、メッセージングアプリでやり取りするデータのScanを行う予定だった。
• この機能が組み込まれることにより、世界中の政府や法執行機関から児童の性的虐待以外の犯罪捜査に関わる情報提供を迫られる可能性がある。
  • これには、政治的に不都合なデータが含まれる可能性もある。
• アップルとしてはより良い世界になることを臨んでいるだけなんだろうけど、技術は使う人次第で様相が変わってしまうので難しいなぁ。

関連記事

• Apple Delays Plans to Scan Devices for Child Abuse Images After Privacy Backlash

プロキシウェアプラットフォームを悪用した犯罪・事件事例

What

• プロキシウェアプラットフォームを悪用した攻撃のレポート。
  • プロキシウェアプラットフォームはインターネット回線を貸し出して共有するサービス。
• 攻撃者はプロキシウェアを利用することで攻撃元の特定を難しくし、IPアドレスを利用した防御システムを無効化する。
• 情報を盗んだり、リモートアクセスを行う機能を含んだプロキシウェアインストーラも見つかっている（トロイの木馬）。
• 攻撃者はプロキシウェアプラットフォームで得た帯域幅を現金化したり、侵害したCPUを使ってマイニングを行う。
• このような様々な攻撃に悪用される可能性があるので、企業はプロキシウェアプラットフォームの利用を禁止するべき。
• Amazon Sidewalkの記事を読んだ時に「こんなことが起こりそうだな」と思ったことが既に現実のものになっていた。
  • 自宅の回線をAmazonデバイスに貸し出すAmazon Sidewalk

関連記事

• Cybercriminals Abusing Internet-Sharing Services to Monetize Malware Campaigns

最後に

Appleが提供しようとしていた「データのScan機能」も「プロキシウェアプラットフォーム」も元は使ってくれる人の生活がより良くなるように、という想いでスタートしたはず。

そのような想いで生まれたものでも使う人によっては悪用できてしまうし、それによって不幸な人が生まれてしまう。

歯がゆさを感じるニュース達だった。