「君たちはFire後どう生きるか」を読んだ
Mar 10, 2024 08:00 · 1516 words · 4 minute read
Kindle Unlimitedで見かけた「君たちはFIRE後どう生きるか」という本を読みました。 (amazonのアフィリエイトリンクです)
この本は、「FIREって最近よく聞くけど、そんな人周りにいないよ?」という人に向けて、経済的自立をした人がどのように資産を作り、どのような思考で生活をしているのかを紹介しています。
私はまさに対象読者にピッタリで、普段接することの無い人たちの思考や人生の一端に触れることができて興味深い本でした。 印象に残った点についてブログに残します。
目次
資産を形成している人の類似点
本書は経済的自立をした20人の著者による共著です。 それぞれの著者がどのような方法で資産を作ったのか?どのような生い立ちで、現在どんな生活をしているのか?を紹介しています。
資産を形成した人には類似点がありました。
支出を減らすこと、収入を上げて入金力を上げること、長期で投資していること。
この基本を忠実に実行しつつ、株や不動産の長期投資や高配当株投資をしている人が大半でした。
昨今のNISAや投資のブームに乗り、ネット広告やYouTubeで配信される動画には短期や超短期の売買に関する情報が溢れています。 しかしながら長期的にみるとそれらの手法を使う人たちの大半は淘汰されるということなのでしょう。 最終的に資産形成に成功する可能性が高いのは、シンプルに入金力を増やして長期で投資をしている人なんだろうなと感じました。
本書を読む前は、経済的に独立するほどの資本を築くためには自分で事業をして収入をバグらせる必要があると考えていました。 しかしコツコツと資本を積み立て、複利の力を使うことで、「r > g」のr側に行くこともできるんですね。 タイミングや運の要素によって、r側に行くまでの時間は変わると思いますが、とはいえ一部の超幸運な人だけが達成できるような浮世離れした夢物語ではなさそうです。
タイムリッチという考え方
タイムリッチという言葉も響くものがありました。
著者のツイートに書かれている30-40代というのは、仕事で責任ある立場になり、業務量や求められる成果が増える年代なのかなと思います。 それと同時に結婚や子育ての中で時間に追われる毎日を過ごしている人の数が他の年代と比較して多いのではないでしょうか。 まるで自分のことのように気持ちがわかります。
本書では、FIREした人の「タイムリッチ」を大切にする時間や家族に関する考え方、実際にどんなスケジュールで日々を過ごしているのかも書いてあり、自分とは違う時間の使い方に触れることができました。
「子供が笑っているから私は幸せ」
これは本書の著者の1人が、セブ島で聞いた言葉だそうです。 セブ島にボランティアに行ったときのこと。セブ島の人は金銭や物質的に豊かではない人でも、本当に幸せそうに笑って過ごしていたのだとか。 理由を聞くと、前述の言葉が返ってきました。
日本では、仕事に追われて子供と過ごす時間が少ない人も多いのではないでしょうか。 そしてせっかく子供と一緒に過ごせたとしても、時間に追われてどこかカリカリとしてしまい、子供に対する自分の対応に自己嫌悪に陥る人も少なくないはず。 まるで自分のことのように気持ちがわかります。 何に幸せを感じるかは人それぞれですが、セブ島の人たちのような幸せも尊いと強く感じました。
最後に
資本をもつことが絶対的な正義とは思わないですが、資本があることでできることや回避できる不幸せもあると思います。 幸せに生きるために、本書に寄稿した人たちの行動や思考を参考にさせてもらおうと思いました。