分割キーボードのキーキャップを交換したら打鍵感が向上した
Jul 21, 2024 15:20 · 1244 words · 3 minute read
2023年11月にHHKB Professionalから分割キーボード(Majestouch Xacro M10SP)に乗り換えました。
HHKBから分割キーボード(M10SP)に乗り換えた · kapieciiのブログ
掃除を兼ねて気分転換にキーキャップを交換したところ想像以上に打鍵感が変わったので、キーキャップと打鍵感について調べたことをメモしておきます。
目次
交換前後のキーキャップ
交換前
Majestouch Xacro M10SP標準のキーキャップ 素材はPBTで、おそらく昇華印刷です。
交換後
こちらはPBTのダブルショット。 交換前のキーキャップよりも少し丸みを帯びています。
スペースキーはサイズが合わなかったので元のキーキャップをそのまま使っています。
キーキャップに関係する用語
打鍵感や音の違いが生まれる理由を調べる中で、キーキャップに関する用語を学んだのでメモしておきます。
素材
PBT(ポリブチレンテレフタレート)
- ABSよりも硬く、耐久性が高い
- 表面はサラサラしていてテカリにくい
- 耐熱性が高いので昇華印刷に適している
- ABSと比べると「コトコト」という打鍵音
ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)
- PBTよりも安価で柔らかく、加工しやすい
- PBTと比べて「カチャカチャ」という打鍵音
印字方法
デカール
- 無刻印のキーボードにシールを貼る
昇華印刷
- 特殊なインクを熱で気化させて印刷対象にインクを移す
- 発色がよく、高精細な印刷ができる
ダブルショット
- 2色のプラスチックを組み合わせて文字を表示する
- 印刷をしていないので、表面が削れたとしても文字が消えない
キーキャップの交換で音と打鍵感が変わった
打鍵時のカチャカチャとした高音が減りました。また、打鍵感もふわふわとした感触に変わった気がします。 同じPBT素材のキーキャップでもこれだけ違いがあるのかと驚きました。 おそらくキーキャップの厚み、高さ、そして軸との接点が影響しているのだと思います。
ダブルショットで2重になっているので、目視でもわかるくらいキーキャップの厚みが違います。 そして軸と接する十字部分のサイズも微妙に違うようです。
また一歩沼に近づいてしまった
手首の痛みをきっかけに分割キーボードを買ったのですが、キーボードを選ぶ時点でキーボード沼を警戒していました。 沼の深淵に引き寄せられるのを自制するために、あえてホットスワップではないキーボードを選んでいます。
今回掃除を兼ねた気分転換でキーキャップを変えてみたのですが、まさかキーキャップを変えるだけで体感できるくらいに打鍵感が上がるとは。。。 HHKBから乗り換えて半年経過した今でも「キーが重く感じるな」「もう少しタクタイル感のあるキースイッチを使ってみたいな」という想いがくすぶっていたので、今回の体験をきっかけに軸探しと軸を交換できる新たなキーボード探しの旅が始まるのではないかと恐れています。